英単語の覚え方
記憶のメカニズムを利用して英単語を暗記する
前のページでは「記憶のメカニズム」について説明しました。
本ページでは、その記憶のメカニズムを利用して英単語を覚える実例を紹介したいと思います。
1、プライミング効果を利用する
前ページで説明した「プライミング効果」は、英単語を覚える際にも抜群の効果を発揮します。
プライミング効果を利用するには、単語と一緒に、その単語の意味に合った情景をイラスト化したりして、強く意識するなどの方法が挙げられます。またさらに、その情景に合ったBGMや効果音がプラスされると、記憶の定着率は飛躍的にあがります。
このようなプライミング効果を利用すると、記憶した内容に近い情景や英文に出会うと、単語が勝手に頭に思い浮かぶようになるのです。
注意点として、このようなプライミング効果を利用した覚え方をする場合、
あまり明確に英語と日本語訳を結び付けないことです。
例えば、「drive」という単語を覚えようとします。「drive」を辞書で引くと
[動]運転する、走行する、駆動する、駆り立てる
このような日本語訳が出てくるでしょう。しかし、driveという単語を覚える際には、
もっと「物事を始動・スタートさせるための何か」程度の漠然とした意味で捉えるほうが効率的です。
なぜなら、このような覚え方をしていくと、英語をいちいち頭の中で日本語に訳すのではなく、英語を英語として捕らえることができるようになってくるからです。
例えば、人から「サンキュー(Thank You)」と言われた時、いちいち頭の中で「ありがとうございます」と訳している人はいないと思います。これはすでに「サンキュー(Thank You)」という言葉は「感謝の気持ちを表している」ということが頭の中にインプットされているからです。
このような状態の英単語を増やしていくと英語能力はどんどん上がっていきます。
2、エピソード記憶を利用する
英単語の暗記にエピソード記憶を利用するためには、覚えようとする単語に対してストーリーを作ることです。ストーリーの作り方は以下の2つの方法が特に有効です。
- 単語の語源を調べ、その語源から派生した意味を繋げていく。
- 複数の単語の例文をいくつか取り出し、ストーリーとして繋げていく。
また、エピソード記憶を利用する場合も、「1.プライミング効果を利用する」で説明したように、ストーリーの情景を強く思い浮かべることで記憶の定着率が上がります。
3、覚えた内容を組み合わせる
前のページでも説明したように、関連する言葉をセットで覚えていると、それらの言葉をトリガーとして記憶を引き出し、思い出しやすくなります。
「プライミング効果」を利用する場合もそうですが、「エピソード記憶」を利用する場合は、類義語・反意語・関連語などをストーリーとして繋げておくと、複数の単語をまとめて覚えることも可能です。
4、忘却曲線を意識した繰り返しを行う
上記で説明した「プライミング効果」「エピソード記憶」「内容の組み合わせ」などをフルに活用したとしても、
一度に記憶することは基本的に不可能です。
これも前のページで説明しましたが、忘却曲線を意識して、「ある程度の間を置いて」繰り返し覚えるということを行いましょう。
英単語を覚えるのにお勧めの単語集や教材は?
「プライミング効果」「エピソード記憶」を特に有効的に活用できる単語集や英語教材が、世間にはいくつか存在します。
そのような教材を次のページで紹介しておきます。